平成19年7月1日発行 高照山 第235号
妙光寺住職  尾林 日至

御霊宝虫払会に当たって

本日、当妙光寺において御霊宝虫払会を奉修申し上げましたところ、総代各位、また両支部講頭各位、檀信徒御一同には、この五月晴れのもと、大勢参詣くださいまして、心から厚く御礼を申し上げる次第でございます。大変、御苦労様でございました。
  本日、御法主日如上人猊下は、台湾の方にお渡りになっておられまして、石塚正連房が住職をしております寶林山妙徳寺の板御本尊入仏式、また台湾の法華講の第3回総会、ならびに台北の本興院の創立10周年記念法要に御出席、御親修あさばされていらっしゃいます。台湾の法華講の皆様方も、平成8年に本興院が開かれてから、この10年、本当に日々夜々に、折伏弘通に邁進されて、3千名の信徒が1万名の大総会を開催するというところまで成長されたのであります。本当に敬服する次第でございます。「私達の倍増は絶対にできぬはずはない。その実証は台湾にある」ということに確信を持って、お互いに精進をしてきたのであります。
  今日の当山の御霊宝虫払会に当たりまして、檀信徒代表の方には御本尊様の御奉掲、また守護役等々、それぞれの係に付いていただきまして、大変、有り難く存ずる次第でございます。
  今回、妙光寺の御霊宝虫払会に奉掲の御本尊様は、一番近代の御法主上人猊下が御書写の御本尊様でこざいます。したがって、皆様方のかつての講中の常住御本尊様、導師御本尊様等々も奉掲されております。
  ただ今、御宝前中央に奉掲申し上げました宗祖日蓮大聖人様の御真筆御本尊様について、少々申し上げたいと思います。有り難いことに大聖人様の御真筆御本尊様が妙光寺に厳護されてまいり、総本山第56世日応上人より、大聖人様の御真筆に相違ないという裏書きをいただきました。しかし、長い年月を経て表装などの際に、両脇が削られておりまして、この御本尊様の年号を確定することができなかったのであります。それがお陰様で、ちょど妙光寺開創百周年記念事業の年に、富士年表の作成委員会等々が開催されまして、その席上、大聖人様が弘安2年4月8日にお顕しになった、ほかの2幅の御本尊様の相貌も拝見いたし、深く検討いたしましたところ、妙光寺の大聖人様の御真筆御本尊様も、全く同じ弘安2年4月8日に顕された御本尊様と拝することができた次第でございます。本当にこれは有り難いことと思います。そもそも、大聖人様の御本尊様には、文永、建治、弘安と、その顕された年代によって、それぞれ異なる相貌を拝見することができるのであります。ただ今、奉掲申し上げた御本尊様には、弘安2年の特徴を具えておりまして、中尊の南無妙法蓮華経と、日蓮という御署名と、お書き判の3つが、中央に一直線上に整足されております。また御本尊様の左右両脇に梵字でお書きになった不動・愛染の起筆が、弘安2年4月以前は一の字の形でありましたが、この同年4月8日の御本尊様からは、一幅残らず全部、半円珠形ないしは擬宝珠の形になっているのであります。
  同じ弘安2年4月8日にお認めになった御本尊様といたしましては、茂原の藻原寺と玉沢の妙法華寺に、それぞれ一幅ずつ御真筆御本尊様が所蔵されておりますが、当妙光寺の御本尊様とは、よく拝見いたしますと、さまざまな違いがはっきりと顕れてきております。特に妙光寺の御本尊様は「未曽有之大曼荼羅也」の「也」の字の終筆が右真横に真っ直ぐに長く伸びているのが一つの特徴として拝見されます。
  妙光寺におきましては、大聖人様の御真筆御本尊様だけは、毎年、御霊宝虫払会のたびに奉掲申し上げておりますので、よく拝していただきたいと思います。
  大聖人様の御本尊様の御仏智と功徳を頂いて、皆様方が、生涯幸せで、家族一同、揺るぎない確固とした幸福な境涯を開拓していっていだきたいと念願する次第であります。皆様方の所願成就を御祈念いたしまして、一言、今日の御挨拶とさせていただきます。
(平成19年5月20日 御霊宝虫払会において)


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