平成19年9月1日発行 高照山 第237号
妙光寺住職  尾林 日至

折伏と登山の二大命題の実践活動

 皆様お早うございます。8月のこうした暑い最中に、広布祈願の唱題行に御参集いただきまして、まことに御苦労様でございます。
  今、私たちが平成21年の『立正安国論』正義顕揚750年に向けての課題は2つあると存じます。その一つは、何と申しましても、一人ひとりの折伏弘通の精進ということであります。折伏ということは、ただ心のうちで念じているだけでは何にもなりません。あの方を何とかしてあげたいという方をいち早く見つけて、その方の罪障消滅と、一家の幸せをしっかりと祈ってあげる。そうしてまた、大聖人様のどんな御文でもいい、講習会で学んだもの、あるいは毎月のお講のなかで拝読した御文など、自分の心に一番感動した大聖人様の御書をお持ちになって、その方をお訪ねして、たとえ10分でも、直接お目に掛かって、お話し合いをしていただきたい。そうして、大聖人様の仏法によって、私たち一家は、どんなに御守護を頂戴し、どんな苦しみをも乗り越えてきたかということを話してあげていだきたいと思います。そういうように具体的に下種し、御祈念し、語り伝えて折伏していくという行動を、実際に一人ひとりが起こしていっていただきたいのであります。ただ心のなかに念じて、漠然として祈っていても、唱題行を何回重ねても、ただそれだけでは、教化折伏の発展も成就もありません。やはり具体的に足を運んで行動を起こすということを忘れてはならないと思います。そういう活動をしていれば、いつとはなしに、いろんな形において、思わぬ人に出会って、折伏のきっかけができると思います。
  先般、私もびっくりしたのですけれども、今から四十年ほど前に、大東院さんの時代に八年間、台所の方でお手伝いをしていた若い方がいらっしゃいました。その方が秋田の方にお嫁に行かれて新しい家庭を築いておられました。今回、その方の娘さんのお婿さんのお父さんが亡くなりまして、なんとかして、ちゃんとした日蓮正宗のお寺でお葬式を出していただきたいと、その娘さんがその強い信念を貫き通して、親を説得し、御主人を説得して、妙光寺に一緒に来られました。そうして無事にお葬式を済ませ、若夫婦とお姑さんも御授戒を受け、今回、親子共々に入信を決意することができたのであります。昔、大東院さんの時代に教えられたという、お母さんの話を忘れることができない。そういう方が今、東京におられて、お母さんも、わざわざ秋田から来られて、妙光寺を選んでお葬式をなされたわけであります。
宿縁というものは、どんな形で花を開き、実を結ぶか分かりません。皆様方も、縁ということを大事にして、精一ぱい尽くしておけば、思わぬときに、成果となって現れるということも心に留めて置いていただきたいと思います。具体的に一人ひとりが、陰ながら労を惜しまず、功を焦らず、祈り、願い、歩き、訪ね、語り、実践し活動していくということを忘れてはならないと思います。今年は特に「行動の年」でありますから、実践活動を疎かにしない、強い講員であっていただきたいと思います。
もう一つは、総本山への登山の啓蒙ということであります。支部登山を中心にして、講員一人ひとりが、毎年、毎年、変わり行く日蓮正宗総本山の偉容を心に焼き付けて、どうか支部総登山に参加していただきたいと思います。御影堂も塔中も、あっという間に変わってまいります。10カ坊が新しい姿に改築されようとしております。1年1年、物凄い勢いで広布の進展が図られてきております。その一番の中心がやはり総本山であります。総本山が発展し、総本山が良くなっていき、同時に日蓮正宗の僧俗もまた一致協力して、各寺院も充実し、講中もまた大いに発展していく。その基は総本山の輝き、大御本尊様の在す総本山の御威光があって、はじめて僧俗の輝き、功徳も顕れてくるのであります。私たちは、総本山に登山して、しっかりと大御本尊様の御威光を頂いて、我が身を磨き、妙法蓮華経の大功徳を確立していっていただきたいと思います。折伏と登山の二つは、私たち日蓮大聖人様の弟子信徒である日蓮正宗の僧俗として、絶対に疎かにしてはいけない、これからも、益々、充実発展させていかなければいけない大事な課題であり、命題であるということを、しっかりと心に置いて、お互いに精進してまいりたいと思うのであります。どうかよろしくお願いいたします。
  それから、ただ今、講頭さんからもお話がありましたように、妙光寺の御宝蔵の改修でございますけれども、すでに実際に工事が始まりまして、今年の10月一ぱいに完成する予定になっております。どうか楽しみにお待ちいただきたいと思います。この御宝蔵改築の御供養の趣意書と、10月末日〆切りの払い込み用紙が妙光寺の受付に用意してありますので、どうか、よろしくお願い申し上げます。
  妙光寺には、三ツ木講、蛇窪信行講、大平講、独一本門講、統一講、目白講、川崎の正宗本門講という7つの講中がありましたが、昭和41年に発展的に解散いたしまして、日蓮正宗法華講妙光寺支部のもとに一本化して、区制が布かれたわけであります。
  江戸時代の末期から明治、大正、昭和と時代が推移していくなかで、これらの講中が誕生し、折伏教化が進展して、今日に至っているわけであります。その過去の7つの講中に授与された御本尊様も全部御宝蔵に奉納されております。そういうことでありますので、今回、御宝蔵の前に「妙光寺御宝蔵顕彰碑」という石碑を建てまして、かつて、妙光寺にそういう講中があって、講中の先達の方々の努力、折伏が実って講中の発展となり、その御本尊様が現在、御宝蔵に厳護されているということを刻みまして、そういう過去往時の先達の方々の尊い信心を永劫に顕彰したいと思っております。そうして、さらに新たなる出発、妙法広布の進展のための糧としていただければ幸いと存ずる次第でございます。どうかよろしくお願いいたします。(平成19年8月5日 広布祈念唱題会において)


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