妙光寺通信 法華講員の皆様へ (1−16)

「四恩を報ずる道」

  子孫を残す為に巣を作って卵を生み、雛を育てる為にえさを運ぶ位のことは、小鳥達や畜生ですら懸命に行っています。
  動物を主とした畜生達と人間の相違は何かと言えば、人間はお世話になった人の恩を知り、報恩の志を忘れないというところに、人間が畜生達に勝れる所以があると言われています。

  仏教では心地観経という大乗経典の中に、「四恩」と言って四つの報恩の大事が示されています。

四恩の第一は「一切衆生の恩」です。
  私共が今日口にした食べ物も、着ている洋服もすべて自分でつくったものではありません。何処かの誰かが汗を流して丹誠をこめて作ってくれた食べ物であり、洋服です。また人を折伏教化して功徳を頂けるのも、友人が存在すればこそであります。こうして家族、親族、友人に始まり、社会の一切の人々の恩敬によって、私共の生活が成り立っている事を忘れてはならないのです。それ故に一人の友人の教化は万人の教化につながり、全てが一切衆生の恩を報ずる道にかなっています。
 
第二には「父母の恩」です。
  この広い法界の中にあって、如是相、如是性、如是体、如是力、如是作、如是因、如是縁等の十如実相の大因縁を成就して、本当に得難い人身を此の世に得、しかも値い難き、南無妙法蓮華経の大法を信ずる身として頂けた「父母の恩」は、何物にも換える事のできない程に、重く深いものである事を知るべきであります。従って父母の成仏は父母への最大の孝養と心得て精進いたしましょう。
 
  さらに心地観経に第三には「国王の恩」と第四に「三宝の恩」が挙げられていますが、日蓮大聖人は「四恩抄」と言う御書を著されて
  「仏法を習ふ身には、必ず四恩を報ずべきに候か。」(御書二六七)と仰せになっておられます。従って日蓮大聖人の教えに基づき、日蓮正宗の信仰の中には四恩の大事が含まれており、日蓮大聖人の弟子としての信仰を実践すれば、おのずから四恩の全てを報ずる道につながっている事を知って下さい。
(妙光寺通信一ー十六)

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