少年少女版(しょうねんしょうじょばん) 日蓮大聖人(にちれんだいしょうにん) 「御一生記(ごいっしょうき)

松葉ヶ谷(まつばがやつ)襲撃(しゅうげき) (1271(ねん)/50(さい)/文永八年(ぶんえいはちねん)


 良観(りょうかん)たちの()知恵(じえ)大聖人様(だいしょうにんさま)(おとしい)れて()くなって()った権力者(けんりょくしゃ)女房(にょうぼう)たちの嘆願(たんがん)により、(さき)執権(しっけん)時頼(ときより)長時(ながとき)たちの()(たい)して大聖人(だいしょうにん)が『無間地獄(むげんじごく)()ちた』と公言(こうげん)しバカにしていると()いふらしていました。そして平左衛門尉頼綱(へいのさえもんのじょうよりつな)大聖人様(だいしょうにんさま)()びつけ尋問(じんもん)をしました。大聖人様(だいしょうにんさま)は『法華経(ほけきょう)(そむ)けば無間地獄(むげんじごく)(まぬが)れないと生前(せいぜん)から(もう)した』と(こた)えられました。その言葉(ことば)()き『かりにも(さき)執権(しっけん)(たい)して地獄(じごく)()ちるなど、とんでもない』と(おこ)(くる)理不尽(りふじん)にも無実(むじつ)(つみ)をでっちあげました。
  そしてその(よる)数百人(すうひゃくにん)武装(ぶそう)した兵士(へいし)をしたがえて松葉ヶ谷(まつばがやつ)草庵(そうあん)襲撃(しゅうげき)して()たのです。そのとき小輔房(しょうふぼう)大聖人様(だいしょうにんさま)のふところから巻物(まきもの)()()し、三度頭(さんどあたま)(たた)きました。不思議(ふしぎ)なことにこの経巻(きょうかん)第五(だいご)(まき)には末法(まっぽう)にこの法門(ほうもん)(ひろ)める(ひと)(かなら)三類(さんるい)強敵(ごうてき)(きそ)()こり『刀杖(とうじょう)(なん)にあう』と不思議(ふしぎ)にも()いてある『観持品(かんじほん)』の第十三(だいじゅうさん)()いてありました。そして兵士(へいし)たちは魔物(まもの)()()かれたように経巻(きょうかん)()にまとい証文(しょうもん)()()けては(あば)れていました。大聖人様(だいしょうにんさま)は『平左衛門尉頼綱(へいのさえもんのじょうよりつな)魔物(まもの)(くる)ったのをみよ・・・ただいま日本(にほん)(はしら)(たお)した』と大音声(だいおんじょう)をもって(はな)った(こえ)(おどろ)き、兵士(へいし)たちは(われ)にかえっておとなしくなりました。

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