女人成仏と悪人の成仏
妙光寺通信(平成18年5月7日)
インド、中国、日本を中心とした仏教有縁の国々へ沢山の教典が伝えられ、翻訳出版せられていますが、女人の成仏と悪人の成仏は法華経の提婆達多品に於いて始めて説き明かされた事であり、念仏、真言等々の三部経には、その言葉も法義はもとより、その名目すら無く、他の教典にも一切見る事は出来ないのです。
随って女性の成仏、女性の得脱、女性の幸せは法華経以外の教典、宗旨では絶対に叶うことはないと言う事を知らねばなりません。
京都の知恩院や東西本願寺に詣でて百万遍の念仏を唱えても、只の一人の母をも成仏させる事は出来ないのです。
真言宗や浄土宗にも尼僧が住持を勤める寺院がありますが、真言や禅宗念仏宗の経々に女人の成仏の道はないのです。
仏教界の男女の差別は本当に恐ろしいほどに根深く、甚だしいのです。女性は地獄の使いとさえされているのです。
翻って、本当の男女の差別なく、一切の人々の根源的な成仏の道が保証されている宗旨は、日蓮大聖人の教えを除いては絶対にないと申せましょう。
日蓮大聖人の教えは老若男女一切の隔てなく、正法を信ずる万人の人々への平等の成仏を保証され、幸せになる道を確立され、門戸を開放されているのです。
日蓮大聖人は「当体義抄」に男女を問わず、正法による救済について、
「日蓮が一門は、正直に権教の邪法邪師の邪義を捨てて、正直に正法正師の正義を信ずる故に、当体蓮華を証得して常寂光の当体の妙理を顕はす事は、本門寿量の教主の金言を信じて南無妙法蓮華経と唱ふるが故なり。」(御書七〇一)
と仰せ遊ばされています。
此の御文は万人の救済の革命的な重大な御文です。全世界の女性はまず此の御文に刮目する事であります。