1.御一生記

(いま)から七百八十二年(ななひゃくはちじゅうねん)前、一人(ひとり)(おとこ)()日本(にほん)(こく)千葉県(ちばけん)()まれました。

そしてこの()(おお)きくなる頃、(おお)くの人々(ひとびと)不幸(ふこう)()き、お(こめ)作物(さくもつ)()れない飢饉(ききん)疫病(えきびょう)天変(てんぺん)地異(ちい)(おそ)れおののき、(さき)()えない(かな)しみの(なか)で、沢山(たくさん)(ひと)()に、(くる)しんでいました。

やがてこの)はおおくのことをまな)びその原因げんいん)がどこからくるのかをさとり、ただ)しい仏法ぶっぽう)だけがすべてのひと)びとの不幸ふこう)をとりのぞ)いてあげれるとだい)かくしんをしました。

そして生涯しょうがい)をとおしておおくの苦難くなん)権力者けんりょくしゃ)のたびかさ)なる迫害はくがい)にたちむかいながら妙法みょうほう)ひろ)めるために、いのち)をかけてたたか)われた日蓮大聖人にちれんだいしょうにん)さまのおはなし)をはじめます。