17.良観の祈雨
1271年/50歳/文永八年
このころになっても全国的に干魃が続き、まったく雨が降らなくなり野菜も米も枯れ食べるものが採れなくなっていきました。
そしてその当時、良観を生き仏のように崇めていた人たちと幕府からの願いによって『雨乞いの祈祷』をすることになりました。得意になった良観は『七日のうちに雨を降らす』と豪語したにもかかわらず、一向に雨が降らずかえって干魃が強くなり暴風も吹き荒れてくるようになりました。
良観の弟子が大聖人様を訪ね雨を降らせて欲しいと、お願いに来ましたが大聖人様は『それならば法華経に帰依して直ちに祈祷をやめよ』と諫めました。
良観はその話を聞いて頭から湯気を出して悔しがりました。そして仲間の僧侶たちを増やし、また七日の期限をのばして祈りましたが結局雨は一滴も降らず、良観は何の力も無いと化けの皮をはがされ徐々に偽善者、良観の本性も民衆の中に知らしめる結果に終わりました。