ローマ法皇に会いたがった池田

妙光寺通信(平成18年3月5日)

私は昭和六十三年(一九八八年)八月二日に、総本山第六十七世御法主日顕上人より日蓮正宗の海外部長の大任を拝命致しました。

その直後のヨーロッパ出張の折、パリ市郊外のSGIヨーロッパ本部に於いて、またマルセーユのホテルにて、SGIヨーロッパ議長の山崎鋭一ドクターと面談する機会がありました。

さらにイタリアへの出張御授戒の節、山崎議長がわざわざパリからローマに飛んで来て、此の時にもローマ法皇と池田の会見について、何とか日顕上人猊下の御了承を取り付けて欲しいとの要請がありました。

山崎議長の言によれば、ローマ法皇と会見する事によって、イタリア・フランス等々、ヨーロッパのSGI会員が社会的な認知を得た事になるというのが第一の理由。

第二にSGI会員が日蓮正宗の信仰をヨーロッパ各国で公に出来るようになる。

第三にバチカンの「異教徒対策局」の方から、是非是非ローマ法皇に会って欲しいと言って来ている等という事でした。

その折、どうか御宗門では「謗法与同」などと言わないで、どうかヨーロッパにて日蓮正宗信徒の活動を認知させるには、どうしても必要な事だと、会見を意義付ける猊下の口添えが欲しいというのでした。

勿論、当時の本宗の信徒団体の代表的な立場にあった人物に、ローマ法皇との会見が許されるはずもありません。しかし池田は山崎議長やイタリアの金田理事長等を通じて、何回も執拗に言わせて来るのでした。

多くの要人と会見して、相手の立場を利用し、自分の権威を増すいつものパターンで理事長達の奔走がしばらく続きました。

池田の口癖である「ケネディが会いたい会いたいと言って来ている」「キッシンジャーが会いたがっている」等という言い方を、直接に何度か耳にした事があります。会いたがっているのは池田の方なのに、いつも相手の要請による会見という形を「演出」するのであった。

第六天の魔王は常に増慢の物言いをするのです。