10.天変地異

1258年/37歳/正嘉二年

この(ころ)鎌倉(かまくら)では(おお)きな地震(じしん)がひんぱんに()こり、不吉(ふきつ)とされている大彗星群(だいすいせいぐん)大空(おおぞら)をおおい、洪水(こうずい)大火事(おおかじ)飢饉(ききん)()こり疫病(えきびょう)がまんえんし()べる(もの)()く、大勢(おおぜい)(ひと)たちが()んで()きました。そして(おお)くの天災(てんさい)(ひと)びとを(くる)しめていました。

鎌倉幕府(かまくらばくふ)重臣(じゅうしん)たちは、(なん)手立(てだ)ても()寺社(じいん)(おお)くの(てら)でらに祈祷(きとう)(たの)んで、この災難(さいなん)をくい()めようとしていました。しかし一向(いっこう)()くならないばかりか(ひと)びとの()らしはますます(きび)しいものになって()きました。